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血液一般のデータ

●赤血球数(R、RBC):

基準値 男性410万~530万個/mm、女性380万~480万個/mm
血液中の赤血球の数を調べます。基準値より少ない場合には貧血が疑われますが、へモグロビンやへマトクリットなどの検査も行って、どのようなタイプの貧血であるかを総合的に判断することが必要です。いずれにせよ、男女ともに赤血球数が200万個/mmを下回った場合には、「重症の貧血」と診断されます。
日本人に最も多いタイプは、鉄不足のために起こる「鉄欠乏性貧血」です。このほか、赤血球の成長に欠かせないビタミンB12が不足するために起こる「悪性貧血」、骨髄の働きが悪いために起こる「再生不良性貧血」、赤血球を破壊する物質がつくられるために起こる「溶血性貧血」などもあります。一方、基準値を上回り、600万個/mm以上の場合、「赤血球増多症(血液が流れにくくなったり、詰まりやすくなる)」が疑われます。

●へモグロビン(Hb):基準値 男性14~18g/dl、女性12~16g/dl

血液中のヘモグロビンの量を示しています。へモグロビンは赤血球に含まれ、酸素を全身に運ぶ重要な役目を果たしており、減少すると「貧血」を起こします。ヘモグロビンは赤い色をしているため、「血色素」ともいわれます。ヘモグロビンの値が、男性は13g/dl以下、女性は11g/dl以下になると、「貧血」と診断されます。ただし、基準値より1~2g/dl低いくらいでは、自覚症状が出ることは、ほとんどありません。男女とも10g/dl以下になると、めまいや息切れなどの症状が現れ、「中等症から重症の貧血」と診断されます。

●へマトクリツト(Ht、Hct):基準値 男性40~50%、女性35~45%

一定の容積の血液中に赤血球が含まれる割合を示すもので、貧血を診断する際には欠かせません。「赤血球数、ヘモグロビン、へマトクリット」の三つの検査データから、赤血球1個の大きさ(平均赤血球容積=MCV)や、赤血球中のヘモグロビン濃度(MCHC)を推定することができます。ヘマトクリットの値が基準値より低い場合には「貧血」、高い場合には「赤血球増多症」が疑われます。ただし、大量の発汗で脱水症状を起こすと基準値より高く、妊娠していると低く出ることもあります。
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