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炎症反応のデータ

●血沈(ESR、BSG):基準値 男性10mm/時以下、女性15mm/時以下

血液に抗凝固薬を混ぜ、赤血球が沈む速度を測定します。沈降速度が15mm/時間以上の場合は「感染症、貧血、心筋梗塞、がん」など、50mm/時間以上の場合は「慢性関節リウマチなどの膠原病、肺結核」など、100mm/時間以上の場合は「多発性骨髄腫」が疑われます。

●CRP:基準値 陰性、または0.3mg/dl以下

CRP(C反応性たんぱく)は、体内で炎症が起きると血液中に急激に増えるたんぱくの一種です。陽性の場合、「感染症、膠原病、がん、心筋梗塞、敗血症(体のどこかにある感染源から血液を介して菌が流れ出す)」などが疑われます。

●ASO:基準値 成人244以下 IU/ml

溶血性連鎖球菌に感染したときにできる抗体の値を測定します(感染後2~15週間で最高値になる)。基準値より高い場合は、「扁桃炎、咽頭炎、しようこう熱、リウマチ熱、急性腎炎」などを起こす可能性があります。

●リウマトイド因子(RA):基準値 陰性、または35単位以下

リウマトイド因子(免疫グロブリンに対する抗体)が、血液中に存在するかどうかを調べます。「慢性関節リウマチ」の患者さんの約80%は陽性となります。「そのほかの膠原病(全身性エリテマトーデスなど)、ウイルス感染症、結核」などでも陽性を示すことがあります。また、健康な人でも陽性となることもあり、ほかの検査との総合的な診断が大切です。

●梅毒血清反応(ガラス板法):基準値 陰性

梅毒抗原に対する抗体があるかどうかで、「梅毒」に感染しているかどうかを調べます。ガラス板の上で血清の凝集反応を見る簡単な方法なので、広く行われていますが、病原体そのものに対する検査ではないので、「膠原病、ウイルス感染症、結核、妊娠」などで陽性と出ることもあります。陽性と出た場合は、次のTPHAも検査する必要があります。

●梅毒血清反応(TPHA):基準値 陰性、または80倍未満

梅毒の病原体そのものに対する抗体を調べます。ただし、“過去、梅毒にかかって、治った人”も陽性になりますので、この検査のみを受けて陽性となった場合には、ガラス板法も行うことが必要です。
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